BZ10
1.初めに 広い草むらでRC機を楽しんでいる人にとっては、機体発見ブザーは必要不可欠なものになっているようです。 特に山で飛ばすスロープグライダーの愛好家の間では大音量の要求があり、市販の防犯ブザーのフックをサーボを使って引き抜いて機体発見ブザーとして利用するという話も聞いたことが有ります。 防犯ブザーは電気屋さんで1,000円前後で売られていたように記憶していますが、ある日、この防犯ブザーなるものを100円ショップのダイソーで見つけました。何とビックリ! お値段は100円。 (100円ショップだから当たり前!) ブザーだけでも100円ではなかなか買えません。これは安い! 早速、機体発見ブザーに改造することにしました。 今回は、誰にでも製作できるように基板も含めてなるべく入手し易い部品を使ってみました。 部品代は500円程度、コネクタを含めても1、000円〜1、500円位で出来るでしょう。 ケースの色は黒と黄色がありました。 |
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2.分解 まず、フックを外し、裏のネジ2ヵ所を緩めて裏ブタを開けます。 次に、単5電池2個用のホルダーは不要ですので、ドライバとハンダごて使って取り外します。 この防犯ブザーはフックを引き抜くと金属板で出来たプレートがショートし、音が鳴る仕組みです。この金属板も不要なので取り外します。 テスト用スイッチの接点板も不要ですが、上に制御回路基板が載っても特にショートの危険がなければ、そのままでも良いでしょう。そうすれば、あとでテスト用スイッチとして使えます。 |
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3.制御回路 3−1 ハードウェア 制御回路は、送信機からの操作でブザーをON/OFFさせるためのものです。 ダイオード2本分電圧ドロップさせてブザー回路へ電源を供給しています。電源電圧は6Vでも壊れませんでしたが、4.8Vが無難でしょう。 ダイオードは0.5〜1Aクラスの整流用シリコンダイオードならなんでもOKです。 C2のアルミ電解コンデンサは背の高さが7mmのタイプを使いました。背が高いタイプだとケースの蓋に当たるかも知れません。 マイコンはPIC12C509−04/Pを使いました。PIC12C509A−04/Pでも同様に使えます。 回路図左の+4.8V、S(in)、GNDは受信機に接続し、右の+Vcc、SW、GNDは防犯ブザーの回路に接続します。 ブザー音は送信機からの信号が無くなっても、断続音で鳴ります。 3−2 ソフトウェア 自作する場合は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。 下記プログラムをダウンロードしてマイコンへの書き込みを行ってください。 下記のプログラムをダウンロードし、解凍後に書き込みを行います。 Bz10v00.lzh ※コンフィグレーション ビットをマニュアルで設定する場合には下記のように設定して下さい。 oscillator : internal rc watchdog timer : on code protect : off master clear : internal |
![]() 回路図 |
4.制御回路の組み立て 制御回路は部品点数も少ないので、ユニバーサルボードに実装しました。 この通りに実装する必要はありませんが、参考までに私配線例を載せておきます。 1ヵ所Φ2.2〜2.5mmドリルで基板を固定するための穴を開けておきます。 穴の回りの4ヵ所を写真のようにハンダを盛っておくと良いかも知れません。 |
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![]() ハンダ面から見た実装図 |
5.組み付け及び結線 制御基板が完成したら、図のように3本の電線でブザー基板と接続します。 実際の配線では、電源線がクロスしますので、間違わないように。 それから受信機に接続するコネクタ線も付けます。 あとは、基板2枚をネジで固定します。この時、必要に応じて基板と基板の間にスプリングワッシャー等を入れて下さい。 ネジ止めだけでなく振動で基板が外れないように、接着剤で基板の隅を止めておくと良いと思います。 |
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7.完成 コネクタ線をケースの隙間から出して、裏ブタをネジしめして完成です。 音の大きさは流石は防犯ブザーと言うだけあって十分です。 しかも音色が変っていて、喩えて言えばUFOが飛ぶ音かな。 (実際にはUFOの飛ぶ音は聞いた事はありませんけど。) これなら相当遠くからでも聞こえるでしょう。満足!満足! 試作品データ ケース外形 : 67*35*25 重量 : 29g(コネクタ無し)/32g(コネクタ含む) 消費電流 : 200mA(ブザーON時) |
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