1.概要
小型電動RCカーや小型電動RCボート用に設計した高周波モータ
スピード コントローラ(以下スピコンと呼ぶ)です。
2.機能
●PWM方式 高周波 モータ スピード コントロール
●バック付き(ブレーキは無し)
●BEC付き
3.仕様
●Ni−Cd/NiーMH:4〜7セル
●負荷電流 5A (連続)
●BEC電圧 5.8V
●BEC電流 1.5A
●消費電流 15mA
●スイッチング周波数 前進約1.2kHz/後進約0.9kHz
●ステップ分解能 約40ステップ
●オン抵抗 PchFET9.5mΩ、NchFET6.5mΩ(バッテリー電圧4.5V時)
●外形 30*20*6.0(縦*横*高さ)
●重量 2.8g(コネクタ含まず)
4.回路図
4.部品表
部品番号 |
品番 |
メーカー |
備考 |
IC1 |
ATtiny15L-1SC |
ATMEL |
. |
IC2 |
PQ070XZ1HZ |
シャープ |
. |
Q1 |
なし |
. |
. |
Q2 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q3 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q4 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q5 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q6 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q7 |
HAT2044R |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q8 |
HAT2044R |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q9 |
HAT1048R |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q10 |
HAT1048R |
ルネサス・テクノロジ |
. |
R1 |
チップ抵抗 1.2kΩ 1/10W |
. |
. |
R2 |
チップ抵抗 330Ω 1/10W |
. |
. |
R3 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
. |
. |
R4 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
. |
. |
R5 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
. |
. |
R6 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
. |
. |
R7 |
なし |
. |
. |
R8 |
なし |
. |
. |
R9 |
チップ抵抗 47Ω 1/10W |
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. |
C1 |
チップコンデンサ 0.68uF 16V |
. |
. |
C2 |
47uF 10V チップタンタル |
. |
. |
C3 |
47uF 10V チップタンタル |
. |
. |
C4 |
チップコンデンサ 0.1uF 25V |
. |
. |
C5 |
チップコンデンサ 0.1uF 25V |
. |
. |
C6 |
チップコンデンサ 0.1uF 25V |
. |
. |
5.回路の説明
バック付きのモータ・スピード・コントローラの回路です。
モータを逆回転させる必要があるために、出力段はHブリッジ構成となっています。
EFTのオン抵抗は、仕様ではPchが9.5mΩ、Nchが6.5mΩとなっていますが、バッテリー電圧が6Vあればさらに10〜20%くらい小さな値になると思われます。
前進はマイコン内のPWMを使用し、後進はソフトウェアによるPWM制御を行なっているため、スイッチング周波数が前進と後進で異なります。初期設定により、多少スイッチング周波数とステップ分解能が変化します。ふり幅に比例してステップ分解能は大きくなり、周波数は反比例して低くなります。
回路図上の太いラインには動力モータの大きな電流が流れますから、自作する場合はなるべく太いパターンにして下さい。
BEC出力電圧は5.8Vとなっていますが、電源電圧が5.8V以下のときは電源電圧に近い電圧が出力されます。
6.マイコン プログラムのダウンロード
自作する方は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。
圧縮形式ですので、下記ファイルをダウンロードした後、解凍してHEXファイルにしてからマイコンへの書き込みを行って下さい。
書き込みを行う際に、プログラムメモリの最終番地(0x1FF)のローバイトにOSCキャリブレーションデータを書き込んで下さい。
mc11v10.zip
設定
・FUSE bit (10101100B)
BODEN:0
BODLEVEL:1
CKSEL0:0
CKSEL1:0
RSTDISBL:0
SPEN:1
・LOCK bit (11111111B)
LB1:1
LB2:1
7.接続図(参考)
8.1使い方(初期設定方法)
本回路は、実際にスピコンとして動作させるために、初期設定する必要があります。この設定は、1度行えば、データは不揮発性メモリに記憶されるためバッテリーを外しても消えることはありません。したがって、通常使用において毎回設定する必要はありません。また、この初期設定は、何度でも変更可能です。
初期設定は、フルバックポジションの設定、フルハイポジションの設定、ニュートラル設定、確認のためのフルバックの順に行います。
@エンコンのトリムは中央にしておきます。
Aフタバ製プロポはリバースモードに、それ以外のプロポはノーマルモードに設定し
て下さい。
B送信機のスイッチを入れ、エンコン・スティックをフルバックの位置にする。
Cスピコンのスイッチを入れて5秒待つ。
Dモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、
すぐにエンコン・スティックをフルハイ(一番上に上げる)にして5秒待つ。
Eモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをニュートラルにして5秒待つ。
Fモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをフルバックにして5秒待つ。
G5秒後にモータからピーー(長め)と小さな確認音が聞こえる。
H以上で設定終了です。スピコンの電源を切って下さい。
注意事項
設定途中で、モータから確認音がしなかった場合は、設定失敗です。最初からやり直して下さい。 設定をやり直す場合は、スピコン内のマイコンを確実にリセットするために、スイッチオフ時間を3秒以上とって下さい。
スイッチを切るなどして初期設定を途中で中断した場合には、途中までの設定も無効となり、前回の設定値のままで設定変更はなされません。
8.2使い方
初期設定が完了していれば、スイッチをONするだけで、スピコンとして動作します。
9.その他使用上の注意
本回路はスイッチを切ることでスピコン回路、受信機、サーボ含めて電流は流れませんが、安全のため使用しない時はバッテリーを取り外しておいて下さい。
10.参考出品
@電気スタンドを改造した本スピコン搭載のラジコン・アヒルです。天気の良い日には近くの公園の池でラジコン・アヒルを楽しんでします。
Aアヒル(じゃなかった)ある日のこと、公園の池に本物の水鳥(黒鵜)がいました。追跡開始!!
Bうおーーーっつ。 黒鵜が反転っ!
このあとアヒル君は、黒鵜のパンチならぬクチバシ連打を浴びたのでありました。